ClientEarth
2023年6月30日
シンガポール - ClientEarthは、2023年6月19日から22日にかけて、Asia Research Engagement (ARE)主催のメディア・ツアーに招待され、最近公開した報告書である「グリーンウォッシュとその回避方法:アジア金融業界向け入門ガイド」を発表しました。
メディア・ツアーの開催地として選ばれたシンガポールは、ここ数カ月で多くの重要なグリーン・ファイナンスの発表があり、グリーン・ファイナンスのハブとして成長している。このツアーの主な目的は、アジア全域の金融記者と、シンガポールの経営幹部、政策立案者、その他のリーダーを含む金融業界の主要関係者との有意義なつながりを構築することでした。
ClientEarthのリーガル・コンサルタントであるショーン・D・ツェン氏は、気候変動に関するアジア投資家グループ(AIGCC)のアンジャリ・ビサワモハナン氏、Dechert LLPのパートナーであるティモシー・ゴー氏とともに、シンガポール証券取引所(SGX)センターに招かれ、講演を行いました。メディア・ツアーの2日目、彼らの講演に先立ち、SGXグループのマネージング・ディレクター、サステナビリティおよびサステナブル・ファイナンスの責任者であるヘリー・チョー氏がプレゼンテーションを行った。チョー氏は、低炭素経済への移行を推進する上で取引所が果たす役割について語りました。
メディア・ツアーには地域のメディア関係者が参加しました。ツェンは、SGXのステージを共にし、グリーンな移行を可能にする上で持続可能な金融が果たす重要な役割について改めて説明する機会を得たことを歓迎していました。発表の中でツェンは、グリーンウォッシュは金融市場を歪め、資本の効果的な配分を損なうことによって、移行を阻害する可能性があることを強調しました。
ツェンは、金融セクターにおけるグリーンウォッシュの商業的要因について、また、それらが企業レベルとシステムレベルの両方にどのような影響を与えうるかについて、メディアと共有した。もう一つの重要な側面は、世界中でグリーンウォッシュに対する強制措置が増加していることもある。様々な規制当局やその他の利害関係者は、市場を惑わしていると考えらる企業に対して措置を開始しています。
ツェンは、メディアからの鋭い質問にも答えました。全ての登壇者が述べたように、グリーンウォッシュの規制が難しいのは、その定義がひとつでないことと、その性質が進化していることが一因であります。従って、グリーンウォッシュに対処するための規制は、現在と将来発生する様々な方法に適応できるよう、十分に柔軟でなければなりません。このような取り組みは、既存の法律や規制が、そのような行為を規制し罰則を科すために導入されることを妨げるものではありません。
メディア・ツアーのテーマは「アジアにおける脱炭素の促進:シンガポールにみる金融による解決策」でありました。 ツアーではアジアにおける脱炭素化のためDBS銀行のネット・ゼロへの道、投資家にとっての脱炭素化とは何か、持続可能な投資への洞察、年次株主総会における投資家の関与、アジアの不動産におけるネット・ゼロの達成、エネルギー投資のためのブレンデッド・ファイナンス、タンパク質の代替の規模拡大といった議題について、メディアと意見交換を行いました。