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Japan | 2 9月 2024

新報告書「クライメート・トランジション・ファイナンスのグリーンウォッシュに対処するための保護策」
Japan

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新報告書「クライメート・トランジション・ファイナンスのグリーンウォッシュに対処するための保護策」

本報告書は政策立案者がネットゼロへの移行に必要とされている資金調達の規制を強化し、市場でのグリーンウォッシュに対処するための保護策を提案したものです。

クライメート・トランジション・ファイナンス(「トランジション・ファイナンス」)は、炭素集約度の高い事業、セクター、国家による排出削減への取り組みを促進し、また動機づけるものとして登場しました。

しかし、トランジション・ウォッシュが現在広がりつつあります。トランジション・ウォッシュとは、パリ協定の温度目標を達成するのに必要なペースで事業活動を温室効果ガス排出ネットゼロへと移行させるに当たり実質的に軌道から外れている、もしくはその意図のない事業体に対しトランジション・ファイナンスを提供してしまう問題を指します。トランジション・ウォッシュに対処できなければ、投資家がトランジション・ウォッシュへのリスクへのエクスポージャーにますます警戒するようになるため、少なくともトランジション・ファイナンスの提供がむしばまれ、最悪の場合、炭素集約度の高いプロセスに依存する経済から抜け出せず、移行に取り組んでいない事業体、または整合しない活動や技術に大規模な資本が誤って配分される可能性があります。こうした大規模な資本配分の誤りは、言い換えればパリ協定の目標達成を大幅に遅延または阻害することになり得ます。

本文書では、日本のトランジション・ラベル付き債券などを事例として取り上げ、これまでトランジション・ファイナンスの概念と最も密接に関連してきた「トランジション」ラベル付き債券・貸付市場における基準をどのように引き上げるかに焦点を当てています。

トランジション・ウォッシュに対処するための保護策として、本文書は次を提示しています。

  • 保護策 1:国家(または地域)としてのパリ協定に整合した排出削減シナリオの策定 
  • 保護策 2:炭素集約度の高い活動と関連テクノロジーの科学的に堅牢な分類基準の準備・承認 
  • 保護策 3:市場における外部検証の能力の構築 
  • 保護策 4 :トランジション・ファイナンス・ボンド市場の保護ラベルの信頼できる使用について、必須閾値要件を定める対象を絞った金融規制を施行 
  • 保護策 5:トランジション・ウォッシュに罰則を課す力を規制機関に与える
  • 保護策 6:ラベル付き・ラベルなしの両方のトランジション・ファイナンスを拡大する制度改革を実施

英語版